問い合わせの約7割は、
営業でした。
当社サイトのお問い合わせフォームを AI で仕分けて約6ヶ月。届いた問い合わせ550件のうち377件 —— 実に 約7割 が、SES 協業・人材紹介・M&A・展示会勧誘といった営業文面でした。
フォーム営業は送信側が産業化しています。送信代行サービスが乱立し、いまや AI エージェントがリスト作成から送信までを自動化する時代です。CAPTCHA やボット対策では防げません —— 送ってくるのは(あるいは装っているのは)人間だからです。読んで、判断して、捨てる。その時間だけが毎日奪われていきます。
ブロックしない。
「仕分ける」から安全。
届いた内容を AI が読み、3つに仕分けます。
本物の問い合わせ。すぐにあなたへ通知されます。
AI が判断を保留したもの。「要確認」としてあなたに届き、最終判断は人間がします。
営業文面。通知の主導線からは外れ、隔離ボックスへ(AWS 構成では SPAM 専用チャンネル)。削除はされず、いつでも一覧・救出できます(メール転送方式は本文先頭1万字のみ保存)。
AI が故障しても全件が「要確認」に切り替わるだけで、フォームは止まりません(分類できないものは必ず転送・通知側に倒れます)。記録の保存に失敗しても、フォーム構成・メール構成では受付を止めず、通知(多くは⚠️付き。メール転送方式では転送メールそのもの)で人間に届けます。送信者にエラーが返るのは、届け先の設定そのものが欠けているとき(フォーム構成の通知先・メール構成の転送先)と、記録・キューへの書き込みに失敗したとき(AWS 構成)です —— どちらにしても、問い合わせが黙って消えることはありません。設計上、自動削除という機能が存在しません。
さらに、あなたが判定を修正するとその例が記録され、次回以降の判定のお手本として反映されます(同じ間違いをしにくくなります)。判定基準はテンプレートの丸写しではなく、あなたに実際に届いたメール —— 営業も、本物の問い合わせも —— から作り、運用を始める前に「あなたのメールでの正解率」を実測してからスタートします。判定基準は公開されないため、公開情報を研究する型の回避が通用しにくい構造です。
6ヶ月運用して、
検知された取りこぼしはゼロ。
運用約6ヶ月・AI分類494件のうち人手修正9件(1.8%)。SPAM 判定に埋もれたリードの救出は0件 —— 営業文面377件はほぼすべてが人の目に触れずに隔離され(LEAD 通知に混入したのは下表の2件)、本物の問い合わせの取りこぼしは検知されていません。
| 人手修正 9件の内訳 | 件数 | 意味 |
|---|---|---|
| REVIEW を人間が確定 | 4件 | AI が保留し人間が判断 —— 設計どおりの動き |
| 営業文面が LEAD 通知に混入 | 2件 | 純粋な誤分類。ただし「読む手間が増えた」だけで実害なし |
| 同一ラベルの確認操作 | 3件 | 承認ボタンとして押されたもので誤分類ではない |
障害まで含めて、公開します
運用中に一度、利用していた AI モデルの提供終了で分類が全停止する障害を経験しました。このときも問い合わせは1件も失われていません —— 全件が自動的に「要確認」へ切り替わったからです。ただし気づけたのは検知アラームがあったからでした。この失敗から得た設計(静かに壊れる障害の検知方法)まで含めて、レシピに書いてあります。
※ 実績はいずれも当社環境・当社の判定基準での数値です。精度は判定基準の質に依存します。
月100件のフォームなら、
月数百円。
| 項目 | 月100件の場合 | 月1,000件の場合 |
|---|---|---|
| AI 費用(標準モデル) | 約 $1.8(数百円) | 約 $18 |
| AI 費用(軽量モデル) | 約 $0.9(百数十円) | 約 $9 |
| サーバー費用(Cloudflare) | $0〜5 | $0〜5 |
無料枠で運用すれば費用はほぼ AI の利用料だけで、サーバー代はゼロです(有料プランにする場合は月 $5 程度のサーバー固定費が加わり、月100件規模ではこちらが主になります)。使いすぎ防止の上限設定もセットアップ手順に含まれているので、想定外の請求が起きにくい構成です。
※ 2026年8月時点の公式料金による概算。為替と料金改定で変動します。計算式と最新の確認方法はレシピ内の費用ドキュメントに記載。
やることは、
1行貼って、答えるだけ。
このレシピは完成品のソフトではなく、AI コーディングエージェント Claude Code が読んで実行する「作り方」です。あなたのフォーム・通知先・予算を質問されるので、答えていくと自分の環境に合わせた仕組みが組み上がります。プログラミングの知識は要りません。
- Claude Code を用意する
初めての方は当社公開の claude-code-starter-kit(対話型ウィザード)で環境を作れます。
- 次の1行をコピーして、Claude Code に貼る
下のボタンでコピーできます。
- 質問に答える
「今のフォームは何で動いてる?」「通知はどこに欲しい?」「月に何件くらい?」—— 答えるだけで、費用の見積りから設置、テストまで一緒に進みます。
https://github.com/cloudnative-co/form-sales-guard の SKILL.md を読んで、フォーム営業対策のセットアップを始めて
既存のフォームを一切変えたくない場合も大丈夫です。通知メールを転送するだけで導入できる方式(メール転送方式)もレシピに含まれています。中身をエンジニアが確認したい場合は GitHub リポジトリ(MIT ライセンス)をどうぞ。
よくある質問
本物の問い合わせが営業と誤判定されたら?
削除ではなく隔離なので、隔離ボックスの一覧(AWS 構成では通知に付く修正ボタン)から救出できます。救出するとその例が次回以降の判定のお手本になり、同じ間違いをしにくくなります。当社の6ヶ月の運用では、救出が必要になったケースは検知されていません(0件)。
営業メッセージは自動で削除されるの?
いいえ。この仕組みには自動削除という機能が存在しません。営業と判定されたメッセージも隔離ボックスに残り、いつでも一覧・確認できます(メール転送方式のみ、添付ファイルと本文の一部に保存制約があります)。「撲滅」されるのはあなたがそれを読む時間だけです。
判定を回避する営業が現れたら?
判定基準はあなたに実際に届いた営業から作られ、公開もされないため、公開情報を研究する型の回避は通用しにくい構造です(回避を不可能にする保証ではありません)。すり抜けた場合も、あなたが修正すればその例が判定のお手本に加わり、同種のすり抜けをしにくくなります。
セットアップで貼ったメールはどこかに送られる?
使い道は3つだけです —— あなた専用の判定基準の生成、運用開始前の精度テスト、見分けにくい例のお手本登録。判定基準の生成では貼った文面を Claude Code(Anthropic の AI)が読み、精度テストと運用開始後の分類では本文が Anthropic の API に送信されます(本番の仕分けと同じ経路です)。このレシピの提供元(当社)に送られることはありませんし、レシピにも他人のメッセージは一切含まれていません。顧客名などの機微な部分は伏せ字にして貼っても構いません。Anthropic API のデータの扱いは同社の公式ドキュメントをご確認ください。
全部でいくらかかる?
月100件程度のフォームなら AI 費用が月数百円、サーバー代は無料枠でほぼゼロです。レシピ自体は無料(MIT ライセンス)。使いすぎ防止の上限設定も手順に含まれます。
困ったときのサポートは?
これは無料公開のレシピであり、サポート付き製品ではありません。構築や運用を任せたい場合は、下記から株式会社クラウドネイティブにご相談ください(有償で対応します)。